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Hexagonに関するリソース

変化し続ける電力業界においてデジタル化が求められる理由

電力業界が過去数十年の間に著しく変化したことは間違いありません。脱炭素化、分散化、デジタル化などに対応する機能を一つの分散型ネットワークが包含して大きく進化しました。

今日の電力会社は、石炭火力発電やガス火力発電といった従来の電力供給システムだけでなく、再生可能エネルギーも管理しています。脱炭素化の流れは今後も続くでしょうし、急速に拡大していくと思われます。

風力や太陽光などの再エネ発電所は広大な場所に分散して設置されるため、分散型になります。大規模な1つの発電所の周囲にいくつかの鉱山や、いくつかのガスプラントがあり、その発電所に資源を供給して発電するという方法は、もはや過去の話となりつつあります。

電力会社は、この分散型発電所が生産する電力と旧式の発電所が生産する電力を統合する必要があります。これらの設備資産は異なる方法と速度で電力を生産していますが、一緒に管理する必要があり、そこでデジタル技術の活用が有効な手段となります。

 

作業方法の改善、効率化、リスクの低減

発電プラントの管理部門は運転業務においてDXを推進することで、安全で効率的な電力生産に影響を与える様々な問題に対処するためのフレームワークを得ることができます。

電力・公益事業業界において、手作業の工程をデジタル化することで、シフトの引き継ぎ、事象の管理、生産管理といった重要な業務に対応しながら、発電プラント全体の作業手順を効率化できます。ワークフローを統合することで、安全面や環境面などの規制要件をより適切に管理し、報告書を作成できます。そしてワークフローの統合は、プロセス管理を容易にします。

しかしながら、最も大きな利点は、デジタル環境が運転リスクを軽減することです。電力業界における死亡事故やヒヤリハットの多くは、人的ミスから始まると言われています。より多くのプロセスをデジタル化し、効率的で安全なワークフローを構築できれば、人的ミスが発生する可能性を下げられます。連絡事項をデジタル化し、安全を脅かすリスクについて透明性を高めることで、重大な事故の発生とその件数を減らすことにつなげられます。

Webからデジタルオペレーション環境を使用すれば、発電所の安全を脅かす重要な事象だけでなく、事象が起きている最中でも、発電プラントの状況を幅広い担当者に伝達することが可能です。これにより、より多くの専門家が初期段階から関わることができ、事実上、事態の解決を早められます。

 

デジタル化の実践

数十年前から電力業界はデジタル化を推し進めるプロセスを経てきましたが、現状ではバラバラのソリューションを複数導入して使用しているだけでした。運転業務の担当者は、勤務シフト中に数十件もの作業をこなすだけでなく、様々な問題を記録・報告し、作業依頼や機器に関するチケットの発行や、メンテナンスの報告書作成なども行っています。しかも、これらの作業は多くの場合、複数のデジタルシステムを使い分けながら行われています。さらに、多くの主要な産業では、作業管理、オペレーターによる巡回、シフトの引き継ぎ、オペレーターによるシフトログの記録など、作業の実務履歴を文書化して管理するために、頻繁にスプレッドシートやWord文書が使用されています。

一方で、前述したような分散型発電所の登場によって複雑さの度合いが増しており、間違った方向に進んでしまうリスクも高まっています。

最近では、オペレーションの成否は、集中管理されたオペレーショナルエクセレンスな環境とデジタル技術の機能群の有無によって決まると言われています:

1. クラウド型でモバイル対応:大半の人はスマホの使い方を知っており、主要な従業員にオペレーショナルエクセレンスなクラウド型のシステム環境に対応したモバイル端末やタブレット端末を用意することは、非常に理にかなった行為です。このようなソリューション は、様々な情報源から詳細な情報を取得することが可能なはずです。また、設備資産管理、環境管理、ハザード評価とリスク管理などを行う、既に使用中のソフトウェアと連携させる必要もあります。そしてこのソリューションは、リアルタイムのレポート作成やインシデントのアラートを出せるようになっていなければなりません。

2. 情報の一貫性を確保: デジタル化を推進するための機能群は、社内システムやデータの孤立を解消する必要があります。すなわち、すべての事業部員や請負業者がアクセス可能であり、業務に必要な情報を入手できるようにする必要があります。さらに、透明性が高く、規制要件を満たすリアルタイムのレポートを作成できなければなりません。

 

電力事業のオペレーションにおいてDXを推進

先日、MERALCO PowerGen Corporation / First Pacific Power Ltd.の技術・開発担当上級副社長であるJohn Quirke氏をゲスト講師としてお迎えし、電力セクターにおけるデジタル化のメリットについてご講演いただいくウェビナーを開催しました。

電力・公益事業業界において手作業をデジタル化する方法、またその重要性について詳細をご希望の方は、当社のホームページよりウェビナーをご視聴ください。

About the Author

Paul leads Hexagon’s Asset Lifecycle Intelligence division’s business development efforts for the AsiaPacific region. Prior to Hexagon’s acquisition of j5 in 2019, he spent 10 years as the managing director of j5 Australia.

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